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2017.02.15 (Wed)

『杜人』の育成

映画『絶唱』は、山林地主の子息と山番の娘との悲恋物語だった。
確か、チャタレイ夫人の『恋人』も、山番ではなかったか?
双方ともに、昔に見た映画だから記憶は定かではない。

飫肥杉林業を支えて来た『財閥』といわれる人達も、山林で財を成した。
小金を貸して土地を担保で取り、徐々に面積を拡大していったと聞いた。
近隣の貧農は、山の育林で日銭を稼いでいたのである。

その『杜人』を担う人達が不足し、育林に手が届かない。
重労働である。
真夏の作業が多いし、天候を選べないのに報いは大きくない。

育林だけではなく、造材や製材現場でも人手は不足している。
育苗の担い手、林業関係団体職員の希望者も少ない。
少ないのは関心が向かないからだが、その根っこには『教育』がある。

祖父は、旧制・宮崎高等農林の卒業だった。
現在の、宮崎大学の前身である。
当時は、農業と林業を学べば、世間に通じる時代だったのだろう。

吾らの世代には、県下の各校区ごとに『農林高校』というのがあった。
農業科と林業科、そして生活科というのが併設。
林業科に学ぶ高校生は、測量学、林業土木のほか、下刈りなどの実習も。

今でも、農業を学びたければ農業科があるし、より専門的な農業大学校もある。
水産業の担い手を育成する水産高校もあり、実習船まで備えている。
加えて、高等水産研修所まであるから、手厚い後継者育成教育だ。

が、同じ第1次産業でありながら、林業の担い手育成機関は皆無に近い。
かっての『農林高校』から、『林』の字が消えた。
素材生産25年連続日本一!と胸を張るけれども、担い手育成は日本最下位。

先般、林野庁の管理局長が現地を視察された。
特に、『林業女子』のオペレーターぶりを眺め、『後継者が課題ですねぇ~!』と。
続けて、『今の知事さんは後継者育成に無関心らしいですねぇ~!』

『そうではないんですけど~!』と口を濁したが、斯かる受け止めもあるのか!と。
勿論、教育機関があれば、そこで学ぶ希望者が多いとは限らない。
が、国土の7割、県土の8割を占める山林を、学びの分野から排除するは疑問だ。

いま、2巡目国体誘致の動きがあると聞いた。
陛下の御巡幸行事だから、国家行事としては名誉なことに違いない。
が、所詮は『運動会』ではないか!と思うのは『不敬』だろうか?

主催県は、全種目にエントリーできるから必然、天皇杯に預かる。
しかし、競技場設備に多額を投資し、選手強化対策も必要だ。
少子高齢化が深刻化する中で、そのような『ゆとり』があるのだろうか?

吾は不勉強で、昨年の国体が何処で開催されたか、存じていない。
存じ上げないのは、関心がないからである。
まぁ~2巡目国体でも、生存はしていないだろうが!

でも、施設の建設に莫大な投資、そして維持費に費用が要る。
モノへの投資、ヒトへの投資、どちらが生きるだろうか?
昨夜の県幹部との懇談では、余り関心を示す風ではなかったが!




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