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2016.09.24 (Sat)

大地に絵を描く

昨夜のNHkでは、岩切章太郎氏の功績を偲ぶ特集を報じていた。
宮崎県観光の礎を築いた『宮崎交通』創業者の意気込みと情熱である。
皇太子殿下の御成婚、新婚旅行に湧いた当時の縁が偲べた懐かしい映像だ。

1~2 分ほどしか視なかったから、全体像は判らない。
が、全国の新婚さんの4割を宮崎観光に導いたというから魅力満載だったのだろう。
まさしく、宮崎県観光の黄金期と言える。

学生の頃、23時間かけて寝台列車で宮崎駅に。
降り立ってから、宮崎交通バスで油津へ、そして国鉄バスで自宅をめざした。
堀切峠を登り切った時に視界が開け、大海原が飛び込んでくる。

周囲の乗客が、『オウーッ!』と感嘆の声を。
吾も、『宮崎に帰ってきたなぁ~!』と感じる一瞬だ。
新婚客が、堀切峠にそびえるフェニックスの木陰で記念写真に納まる。

初日に、宮崎の青島から都井岬まで観光して一泊。
翌日には、えびの高原から霧島の温泉地に入り、林田温泉で一泊。
そして、桜島方面に足を伸ばすのが『三島ルート』と呼ばれていた。

霧島や桜島の現状は判らないが、日南海岸の観光ルートは今、賑わいは無い。
ないどころか、観光地として国民に認識されているのかどうかも怪しい。
新婚旅行ブームで旅した、昭和10年代生まれの人達だけが思い出に留めるか?

青島のホテル群は取り壊し、都井岬にも宿泊施設はない。
堀切峠は、『旧道』となったし、鵜戸神宮もバイパス、サボテン公園は廃園だ。
幸島から名谷を経由する展望も、交通止めで遮断されている。

1962年の『皇太子ご成婚』の後、沖縄返還が実施された。
南国情緒を満喫できた日南海岸は、沖縄にとって代わられ、そしてグアムにも。
より、南国を味わえる観光地に、新婚客の目が向けられたのである。

727が宮崎空港に降り立ち、タクシーで都井岬に向かう一時期もあった。
が、タクシーが案内したドライブインで、目の飛び出るような価格の昼食。
林立するドライブインと、『手数料にタダ飯』のドライバーが評価を下げた。

岩切章太郎さんの功績は、理解者の黒木知事との共同歩調である。
黒木知事は『全県公園化』を掲げ、沿道の修景に力を注いだ。
そして、南国情緒を醸し出し、四季折々の草花で埋めたのだが。

沈みゆく宮崎県観光に焦ったのか、リゾート法の一次指定を受けると新たな観光を模索。
佐藤棟良氏が『フェニックス観光』を手掛けて拡大基調だったのに、乗った。
嫌がる氏を焚きつけて、一ッ葉のリゾート開発に転じたのである。

『白砂青松』の一ッ葉海岸に開発の手が入った。
高層ホテルに人工波を備えたオーシャンドーム、そしてサミット開催可能な国際会議場。
折しも、『バブル』全盛期だから湯水のように資金を投入した。

佐藤さんばかりに任せては!と、県も公共のマリーナ、ビーチを造成する。
松の伐採に携わった作業員が、松形知事のことを『松切り知事』と呼んだものだ。
県が作った道路に海岸整備、今あの一帯が死んだようになっている。

大淀川から注ぐ土砂が、宮崎港の防波堤に阻まれてタンポリに集積する。
潮の流れが阻害されて、一ッ葉海岸は浸食され、流された砂が人工ビーチに。
タンポリとビーチ、マリーナの浚渫に多額の公費を注ぐことに。

フェニックスリゾートの経営に赤信号が灯り、県は『リゾート基金』で救済を図った。
公費で、迫られている返済金に充て、運転資金まで賄おうという。
反対した吾を、『小戸荘』割烹に招き説得したが翻意しなかった。

県行政トップとナンバー3が、有力政治家を訪ねて土下座。
ある機関への融資を依頼したのを、当時、耳にした。
それほどまでに腐心したリゾート地は、買い叩かれて人手に渡ったのである。

思えば、リゾート構想にニューシルバー構想など、当時の県庁企画調整部は多くの夢を語っていた。
県内至る所にゴルフ場が出来て、お年寄りが老後を過ごせる福祉施設が集まる。
富裕層が、別荘地で仕事ができ、余暇にはヨットやゴルフで~という訳だ。

『大地に絵を描く』前に、机上のプランが練られ、吾らに提示された。
『県庁という場所は、絵を描くところなんだなぁ~!』と感心したものである。
が、真近に迫った『過疎・高齢化』への対処は描かれなかったのだろう。

宮崎県観光のシンボル・日南海岸が、高千穂峡にとって替わられた。
旅の趣きというものは、時代、時代によって異なるだろう。
結局は、『あるが儘に』の方が勝ち残るのかもしれない。

絵を描いて、人工的に醸し出すものと、自然の営みに任せるもの。
その『調和』に和むもの、惹かれるものがあるのかもしれない。

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