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2016.04.19 (Tue)

『質疑』と『質問』

吾が、自民党県連青年局長の頃、日南市で時局演説会を開催した。
社会党勢力が台頭していた『土井』時代で、国政選挙への危機感も。
市内至る所に、べニアに貼り付けたポスターを掲示する。

或る日、忽然と、その掲示ポスターが消え去った。
聞くところによると、土木事務所が『屋外広告物条例』に従って撤去。
が、事前の撤去通告は吾にも、県連にも為されていない。

当時、社会党は北川さんを衆院選に、野別さんを参院選に出す段取りを進めていた。
その為に、県内各所に『のべつ』のポスター。
日南、都城周辺には両者をアップしたポスターが軒並みに掲示。

日南土木事務所が撤去したのは、自民党県連主催のみ。
折しも、定例会開会中だったから『一般質問』で取り上げることにした。
質問通告は、『県行政は公平か?』

普通、通告書を提出すると、財政課の担当が概要を聞き、担当部署を連れてくる。
が、財政課が土木部に確認しても、質問の内容を把握しているからか、顔を出さない。
当方は、擦り合わせの必要もないし、それまでも擦り合わせ談合をしたこともない。

屋外広告物条例は、都市計画課が所管していたが、自民党に出入りする松本課長も知らぬふり。
壇上では、『県行政は、憲法、法令に照らして公平、公正に執行されているか?』とだけ。
知事は、『公平に執行している!』と述べて降壇した。

それから先は、一問一答の丁々発止である。
再質に立った吾は、まず、都城10号線沿いの大看板についてただした。
が、本省から出向していた石田部長は、日南土木管内ポスター撤去の適正について語っている。

誰も、そういうことは聞いていない。
聞いていないが、必ず及んでくる問題だと思っているから、その答弁しか用意していない。
吾の『論建て』を、完全に舐め切っていたのだ。

しどろもどろの部長答弁は、堂々巡りで本題とは遠くなるばかり。
吾が、『聞いていることに適正に応えろ!』とヤジるから、ますます立往生が際立つ。
自民党長老が、松井議長に『暫時休憩!』を求めて、執行部間調整の時間を与えた。

植野議員が、『坂元!ちゃんと通告して内容は教えてあるんじゃろ?』
『えぇ~通告はしているんですが、聞き取りには来ていないんですよ!』
『それで答弁が出来んのなら、徹底的にやれ!』

再開しても、埒は明かなかった。
が、幾度かの休憩を挟んで、社会党のは撤去せず、自民党のみの撤去を反省したから矛を収めた。
自民党の反発の裏には、自治労が片手落ちの『選挙妨害』に加担していることにある。

その後に、日南市の関連ポスター全てが撤去された。
同時に、屋外広告物条例が『政治活動妨害』に及ぶことへの懸念、自由規制への疑問まで。
条例審議会に諮られ、条例改正への道筋!という結果も現れた。

余談だが、当日の夜は中地副知事との懇談会が『高千穂亭』で。
副知事は、『土木部が「坂元議員には特別に配慮してきたのに」と残念がっていた』と。
それを聞いた座の責任者は、『なに!首を捕られるほどの問題なのに』と怒った。

翌日、割烹『源平』に3名の県議が招かれ、総括、技術の両土木部次長が非礼を詫びた。
別座に、日南土木事務所長を控えさせ、『御指示があれば、頸を出します』
『人の問題ではない。法執行の心構えだ』と、その場を収めた経験がある。

以上は、本会議質問に関する通告と、それに対する対応の問題である。
質問通告を、当局が安易に受けると、弾の飛んでくる方向を見誤ることもある。
しかし、入念に摺合せしても、色よい返事が返ってくるわけではないから、徒労に終わるが多い。

質問の通告は、議長ないし委員長に対して行われるもので、当局にでは無い。
その点を、議会側も、執行部側も勘違いしている事例が多い。
議長は当然、議会側に立つから、多少の『通告漏れ』があっても規制してはならない。
なぜならば、『漏れ』という言葉自体が、制度的に使えない言葉なのだから。

質問と質疑の違いをわきまえず、発言する光景を耳にする。
質疑は、議題(議案)に関することを質すのであるから、議題外に亘ってはならない。
質問は、取り組み姿勢をはじめ、政策万般、時には私生活に及ぶこともある。

これは、議事法を学ぶ際の、基本的条項だから関係する役人は周知の筈だ。
当然、国会法、衆院議事法でも規定してあるから、議員必携書に記載もある。
新人議員も、まず議事運営のいろはから勉強するだろう。

NHkが、『衆院のTPPに関する質疑の模様を中継しております』と流している。
民主党議員が質しているが、内容はTPPとは無関係の熊本震災対応である。
TPP特別委員会で質疑している筈の議員が、『TPPよりも震災対応が優先!』だと。

だったら、なぜ委員会開会に反対しなかったのか。
震災対応だったら、『衆院災害対策特別委員会』だって設置してあるから、そっちでやればいい。
委員会開催や、院の日程を決めてゆくのは議員たちだから、それを総理に質す無能ぶり。

『本特別委員会は、TPPに関する審議機関、他の案件は所管委員会にて議論願いたい!』
吾なら、委員長職権を以って、発言を差し止めする筈だ。
国民は、災害対応も必要と思うし、TPPに関する対応にも関心がある。

一時の災難と、国家百年を占う経済政策。
優劣が付けられるわけがないのに、民主党議員は災害が大事だと言う。
言いながら、TPP委員会に出席して、災害対応に忙しい閣僚を釘付けにしている。

永田町に棲みついている議員族に、徹底的に欠けているのは『平衡感覚』だろう。
第一、あそこに棲むと、自らの立ち位置すら見失ってしまう事例が多い。
だから、地元では通用もしないような肩書を印した名刺を、自慢げに配るのである。

人生経験、社会経験が乏しい議員には、鼎の軽重そのものが判らない。
が、上に立つ指導者も同様だから、同族全てが国民から見放されてしまう。
それでいて、低投票率の原因が『政治への無関心』にあると。

実は、無関心ではなくて『無期待』なのである。
ということは、議員よりも国民のレベルが高いということ。
『質問』と『質疑』を峻別できない国会議員と、同様になりたくないのである。
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