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2016.04.11 (Mon)

TPPの推進

10年ほど前に台北を訪れた際、三越デパートを覗いてみた。
生鮮食品のコーナーである。
『ふじリンゴ』が萎びていたが、1個千円、甘藷の屑芋が一袋500円。

その他にも、『たまたま』金柑も高値で売られていた。
日本の農産物が、一流のデパート売り場を占めている。
『安心・安全』の農産物、そして『日本食』ブームである。

『市田柿』と表示した中国産の偽物が売られていると聞いた。
ピーナッツも殆どが中国産だが、高い価格の物は『千葉産』である。
その見極めを確認する客が多くなったから、今では原材料表示から中国を消し出した。

政府は6月から、『地理的表示』を認めるように決めている。
野菜、魚介、果物、加工食品を対象としている。
それは、規格、品質、製造工程を画一化し、ブランド確立を目指すものだ。

地理的表示は、統一マークを印した商標だから、不正使用には罰則が伴う。
世界11か国が実施しており、中国産などの偽物を排除する目的をも持つ。
真に日本の特産品で、他産品との差別化、品質を護った物のみの商標だ。

政府が進めている『水土里ネット』の参加者が減少していると、先日の旅中で聞いた。
農地保全などの事業に取り組んだ農家が参加し、事業を行う。
草花を植えたりして、農地保全を喚起しようという目論見だろう。

参加者が減少している!ということは、離農者が増えているということだろう。
水田耕作を『法人』に委ね、僅かな御米でも食は足りる。
少しの水田に、大型機械を導入しても割に合わない実態を、今、知った。

生産しても赤字で『機械化貧乏』、ならば自ら生産しないで農地を預ける。
それに高齢化だから、農地そのものを必要としていない。
が、父祖伝来の農地を荒らすわけには行かないから、法人に委ねるのだ。

が、農業法人とて、コメ余りの状況下では稲作ばかりには頼れない。
しかし、代替の農産物が見当たらないし、黒字化も難しい。
そこに、日本農業の行き詰まりがあるし、稲作中心農業の限界が見えている。

いま、大手の流通業界では『野菜工場』への進出が目ざましい。
輸入農産物に信頼が寄せられないから、国内生産に踏み切ったのである。
大きな建物の中で、オート化された水耕栽培で野菜を生産してゆく。

一方では播種し、終末では収穫して包装、梱包してゆく。
作業しているのは、白衣を着た作業員。
こういう光景が、農村の至る所で見られるだろうし、若年者の雇用の場にもなる。

そういう流れの中で、農産物、食品の輸出が増加している。
2015年の農林水産物の輸出額は、前年比21,8%増の7,452億円に。
アジアや米国を中心に伸びており、安心安全そして日本食ブームが後押しだ。

安倍政権では、2020年度に1兆円の輸出を目指していたが、1年の前倒し。
今後も輸出拡大は続くだろうし、流通業界や生産者の取り組みも意欲的だ。
TPPの発効を機に、一層の『攻めの農業』展開が求められている。

が、そういう背景を読めない連中もいる。
国会では『野党』がそうであり、農協も反対勢力である。
そもそもTPPは民主党政権が目指したもので、日本に有利な交渉を進めたのは自民党。

政権から滑り落ちるや、姿勢が変わるのは『次代と国内現状』を読めない連中だからだ。
最も読めていないのは全農で、百姓の汗の結晶を搾取していたのに時代に遅れた。
農協離れは顕著で、農家よりも先に『農協破綻』が迫っている。

先日、車両の任意保険で農協の担当から電話が入った。
『自損事故の保険金が、中古車の価格だ!新車価格まで引き上げよ!』と云うのだ。
可笑しい!自損事故の保険に入った覚えは無いのである。

対人も対物も、上限まで達している。
保険料を下げるのではなくて、現状額を維持するには新たな対象を必要とする。
その為に、『自損』まで保険対象としたのだろう。

当方が求めてもいないのに、新たな保険対象を作ってまで保険料維持を謀る。
と、いうことは自動車保険部門の経営が苦しいのだろう。
全国的に農村の高齢化だから、事故率も高い。高ければ保険の余剰金も底を尽く。

所有する3台の車両全てが、農協の自動車共済である。
『もう外資系の損保に換えようか?』 これも先日の旅中で農協関係者に吐いた言葉。
そうそう! TPP同様に、全農自体が外国から滅ぼされるかもしれない。

農村の荒廃と、相次ぐ離農。
『儲かる農業』を果たしてこなかった政治と農協の責任は重い。
が、『攻めの農業』に転じれば、必ず光明が見えてくる。

日本の農産物、そして加工食品が世界を席巻する機会が必ず来る。
そのチャンスが、TPPを契機としてである。
怖がっていた乳製品、牛肉、果物など、日本が負けるものはない。

負ける!負ける!と思っているのは野党と『胡座の農協』だけである。
今、円高が進んで木材輸出も停滞しているが、昭和39年に自由化になった木材も転機だ。
『天然更新』ではない、日本林業の出番も大きくなってくる。

少数の生産者が、多数の市場を占有してゆく。
その、きっかけがTPPではないのか?
『護り』から『攻め』に転ずるとき、日本の第1次産業が覚醒する。
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