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2016.02.05 (Fri)

『バス専用レーン』

昔は『省営バス』と呼ばれる乗り物があった。
鉄道省が経営するバス会社だから、国営のバス会社だ。
やがて、ツバメのマークを付けた『国鉄バス』に名を替える。

酒谷村の隣は、北諸県郡中郷村。
山を隔てる隣村だが、国道222号線で結ばれている。
砂利道で、クネクネと曲線が多く、上り下りの大きな砂利道であった。

が、油津で水揚げされたブリやマグロは、この坂道をトラックで運んでいた。
都城は、仲卸問屋が多くて日南の行商は、都城に品を求めた。
が、交通の便が悪くて、遠く志布志経由の鉄道に頼る。

酒谷村長だった坂元末盛は、中郷村長と諮って、省営バス運行を企図して実現した。
一日に4便ほどが、油津と西都城を直通で結んだ。
その路線に、『バス運行県下独占』を狙う『宮崎交通』が参入を試み、政治的に動く。

県内、小林、西都でも同様の動きを見せ、成功して味をしめている。
国鉄は、坂元を『国鉄バス運行協議会』の会長に据えて、宮交の企図をくじく。
そのうちに、宮崎交通は路線申請を諦めた。

諦めた後に、国鉄の赤字問題が国政課題となり、大幅見直しだ。
そして、都城直通はもとより、全路線の廃線が決まってゆく。
マイカー普及に、路線バスは敗退したのである。

『100万人の娘たち』という映画が、宮交バスガイドをモデルとしてヒットした。
同時に、ツートンカラーの宮交バスも名を上げ、県内を独占するバス会社として君臨する。
岩切章太郎翁が『我が世の春』を謳歌し、県観光行政にも影響を持つ。

が、県内バス路線制覇は果たしたけれども、今度はマイカーに押され出した。
国鉄を追い出して運行開始した路線も、次から次に廃止してゆく。
『廃止がイヤなら、運行補助金を出せ!』で、行政から支援を受ける。

それでも赤字が続いて、監督官庁から指摘されて撤退。
代わって市町村は、コミュニティーバスの運行を迫られる。
最後には、県民にしわ寄せが来る構造なのだ。

県議会で『建設企業常任委員会』に所属していた時、橘橋の渋滞緩和を願った。
吾のように、南向きに帰る者にとって、南詰の右折車両は邪魔だった。
右折帯が短いから、直進が渋滞するのである。

『国土交通省と話して、中央分離帯を撤去したらどうか!橋の上に花壇を設ける必要もないのでは!』と。
早速に、税所総括次長が掛け合って、分離帯撤去、右折帯延長でスムーズな流れが。
朝の早い時間は、ノンストップで高速に行ける。

3日、宮崎市内で会議があって懇親会、キャンプで満杯のホテルを、なんとか確保した。
普段なら早朝の5時半ころにチェックアウトするのだが、3か所ほど所用があるから7時半頃に。
ホテル駐車場の出口から、前の車が左ウインカーを点けたまま動かない。

バス専用レーンで、1車線塞がっているのである。
警察官が10メートルおきに並んでいて、専用レーンから排除している。
橘橋も、1車線しか走れないから、渋滞で動かない。

専用レーンを走るバスは、明らかにスピード違反で走行している。
が、眺めていると、乗客は皆無である。
空気を運ぶバスが、スイスイと風を切って走っているのである。

『なぜ、乗客が居ないのだろう?』と、動かない車両の中で、わが身に置き換えて考える。
家から、歩いて5分までならバス停に向かうだろう。
が、目的地がバス停から遠いならば、マイカーを利用するだろう。

と、いうことは、自宅も勤務地も、バス停から遠くなるとバスは利用しない。
特に、雨の日には、マイカーの渋滞、この上ないだろう。
僅かに乗客が多かったバスは、中村交差点を右折した長距離バスのみだった。

思い起こせば、宮交さんには随分と税金を投入した。
過疎バス運行助成,低床バスを購入するときの補助金、何よりもバス停や専用レーンの建設費。
赤字に喘いでいると思っていたら、宮交ホールディングスは黒字決算が続いている。

道路を建設する財源の主なるものは、『道路特定財源』
自動車税やガソリン税などが宛てられている。
片や、バス運行燃料には免税措置が施されている。

バス専用レーンは、道路特定財源を納税する人達が負担して造られ、お返しに渋滞を貰っている。
バスは、税金を免除され、特定財源を納めていない人達を、スイスイと運んでゆく。
随分と矛盾し、随分と不公平な扱いだなぁ~!と思いつつ、渋滞を辛抱した。

早朝から配備される多くの警察車両と警察官。
徹底しても、違反者が出るだろうから、取り締まりと違反切符の被害者が。
空港に急いでも間に合わずに、乗り遅れる県民。

早朝から、『空気を運ぶバス』の犠牲を強いられる県民。
だったら、公共交通機関しか利用できない都市形成にしたらどうだろう。
そうなると、中心部と過疎地の平準化が図れるかも。
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