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2016.01.30 (Sat)

靴の間違え

父は、満鉄から引き揚げて、酒谷村役場に勤務していたらしい。
経理が得意で、算盤を弾かせれば右に出る者はいなかった。
が、三男坊だったから坂元家に婿養子に入る。

坂元家の長男は、法務省に勤務していたから跡取りが居ず、父にお鉢が廻って来た訳だ。
当時、祖父が村長をしていたから、父は逆らえずに婿に入った。
『仕事ができる』と期待されて、坂元家の後継者に座ったのである。

が、百姓仕事の経験はない。
仕事の要領が判らず、常に祖母から罵倒されていたらしい。
父は、2歳の幼い双子と、母を残して実家へと帰って行った。

幼いころ、『お前たちのお父さんは、足半を作ることさえできなかった』と、祖母は幾度も言い聞かせた。
『足半(アシナカ)』は、足裏半分の草鞋のことである。
当時は、野良仕事に欠かせなかったから、天候不良の暇仕事で造っていたのだろう。

戦後の復興途上で、モノ不足だったが、草鞋で学校に通う子供は見かけなかった。
が、粗末なゴム靴を引っかけて登校する子供が多かった。
吾らは、布製のズックを履かされて通ったが、冬は霜柱が沁み込んで冷たい。

が、それが当たり前だから文句は言わない。
裸足でズックを履き、教室では靴を脱ぐから冷たくて仕方がない。
今なら耐えられないが、当時は馴らされてしまっている。

黒木先生は、革靴の底と前部を残したものを『上履き』としていた。
渡り廊下を歩いてくる音が大きいから、直ぐに黒木先生と知れる。
声も大きいが、拳骨も痛いので、足音が聞こえたら、みんなが散って行った。

県議会議員寮は、共同便所に共同風呂。
浴槽で体を洗うのが居るらしく、朝風呂に行くと垢が浮いている。
それをすくってまで入ろうとは思わないから、冬でもシャワーだけで済ませていた。

独自のスリッパを持たないから、トイレや風呂で、履いてきたものと違うのを履いて行くのがいる。
吾は温泉地でもそうだが、他人が履かないように端っこに抜いておく。
それでも履いて行く議員が居て、不潔極まりない。

が、残っているのを履かざるを得ないから、不衛生でも我慢する。
我慢していたら、左足だけに『水虫』が発症した。
今でも根治していないが、不思議と右足に移らないから感心している。

感心しているが、ひょっとして右足だけ感染している『同憂の士』がいるかもしれない。
その方は、多分に宴会場か何かで、吾のスリッパを履いたのだろう。
それを思い出すたびに、他人の履いた『履物』を嫌悪するのである。

ある割烹で宴会に招かれた。
生憎の雨で、その日に初めて使用する傘を用い、玄関の傘入れに挿した。
取っ手には氏名が彫ってある、1万円以上の値がする傘だ。

帰りに探したけれど、処女の傘が見当たらない。
女将に、『他の宴会は、どこの団体か?』と糾した。
『農協関係の宴会です』と恐縮している。

それから、その宴会場で催される行事には欠席した。
『あそこは客筋が悪いから、出席しない!』と断るのである。
氏名が彫ってある傘を盗んで、使用する為に、削って消すのだろうか?

後援会の『県政報告会』をやり、その後に会費制の懇親会を催す。
必ず!と言っていいほど、帰りに『靴が無い!』と騒ぐ。
来てくれた人は判るから、電話を入れて『間違いないか?』を問う。

『裕水会』という組織があったが、彼らは後援会会合の度に『下足番』を買って出た。
履物を間違われてウヤムヤになると、足を向けないようになる!という訳だ。
なるほど、昔の宴会場には、気の利いた『下足番』が控えておられた。

先日の投書欄に、宮崎市のYさんの投稿があった。
『日南市で、靴を間違われた』という無念さを示すもので、女性の方だ。
間違って他人の靴を履くほど、靴に馴染みがないのだろうか?

まさか、自分のより『上等』だから~と、履いて帰るのだろうか?
他人が履いていたものを履くということに、違和感と不潔感を覚えないのだろうか?
吾の靴は少し大きめだから、履いて帰ってもブカブカだろう。

でも、モノ好きな人がいて、履いて帰るかもしれない。
宴会場では、簡単には手が届かない、一番の高所に置くことにしている。
Yさんは、食事の後に気付いて、店のスリッパを履いて帰ったらしい。

また、日南は、馴染みの客を失った。
吾が割烹を嫌った如く、Yさんも二度と訪れまい。
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