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2016.08.20 (Sat)

ドーピング

囲炉裏が切ってある江戸間16畳の居間が、双子と母の寝所だった。
夜半に、戸棚の木戸を開ける音がして、母が訝った。
祖母が、梅焼酎の甕に柄杓を入れ、湯呑に汲んでいる。

『おっかさん! 何をしょっとなぁ~? 焼酎を呑めもせんのに!』と母。
『お父っつあんが私を抱いて「М子!М子!」と云うたつよ!』
涙を流しながら嗚咽し、無念の訴えを娘に。

祖父が出かけてから、祖母、母、叔母で鳩首会談だ。
『やっぱりなぁ~!』とか、『仕方がねぇがぁ~!』などと話している。
『もう、そんな年になって焼き餅なんて!』と吾が言うと、『子供にゃあ判らんとよ!』と叔母。

叔母は、昭和20年の生まれだから、吾より3歳だけ上である。
叔母は、祖母が40歳で産んでるから、祖母も60歳近くになっている。
祖父の不倫が許せないのは、祖母の姪に当たるМ子を娘のように可愛がってきたから。

教員をしていたМ子の夫が急死した時、稲扱ぎの真っ最中に祖母は走った。
祖父も以前からМ子を気に入っていて、『長男の嫁に!』などと希望していた。
同い年の従妹なのに!である。

М子の長男は吾より2歳下で、中学校に入ってくると吾の傍近く、親しく馴染んだ。
が、或る時から余所余所しい態度に変わり、吾には戸惑いが。
思えば、その頃から祖父とМ子との関係が親密になっていたのかもしれない。

祖母が、書置きを残して家を出た。
М子と祖父のことを記したハガキが舞い込み、祖母は確信したのだろう。
ハガキを出したのは誰か?中三の吾にでも推測できたが、言葉には出さない。

曲折を経て一段落が着いたのだが、母は双子の進学と共に離農し、転居する決意を。
が、中三の吾にとって、60代前後の夫婦が閨を共にすること、そして嫉妬し恋をし、躰を重ね合うことのできることが不思議だった。
祖父はМ子を、自身が組合長を務める森林組合の庶務に雇い、生活の面倒をみる。

森林組合の役職を離れても、土曜日の午後、油津の旅館で逢っていたようだ。
どこに、それだけの精力があるのか? なぜ、М子も父親のような祖父を慕うのか?
まぁ、これは男女のことだから、営みや嗜好、敬いなどに依るものかもしれない。

精力??・・・
家には鶏が飼ってあり、毎日、30個以上の卵を産んでいた。
1個10円で、近在の者が求めに来るのだが、貴重な病気見舞いなどに用いられたようだ。
その、『高価』な卵を、祖父は毎朝、『ゴクリ』とやる。

配合飼料を背負って来たり、菜っ葉を刻んで混ぜ与えるのは双子の役目なのに、『ゴクリ』は  ない!
僅かに、運動会の朝、生卵を半分づつ飯に掛け、卵ご飯、いや『醤油ご飯』が与えられる。
思えば祖父は、粉ミルクも飲むし、豚三枚肉小間切れの『砂糖醤油炊き』も食していた。
その、精力増強を企てた食事が、晩年の『生活習慣病』に繋がるのだが。

建設会社の役員をしていた時、北郷の平太さん宅で呼ばれて呑んだ。
暫くすると、『坂元常務! この焼酎を呑んでん!』とコップ入りの焼酎を。
生臭い匂いがするから、『これは何か?』

一升瓶に蝮が沈んでいて、滓のようなものが浮いている。
『これはもう、精力がついてしょうがないくらいだよ!』と笑う。
普通の焼酎でうがいをして、口直しした。

鬼籍に入られたが、上塚田の河野さんが、『頼みがある!』と5人でみえた。
『珍しいものを持って来たけど、自家製じゃあ! 鼻血が出るよ!』
スズメバチの幼虫、成虫途上を焼酎に漬けたものだった。

『精力絶倫』『生涯現役』などと、言葉を躍らせて客を誘う広告。
基本的には、食するもので違いはあれども、薬剤効果では疑問だ。
インポテンツなんて、精神的な状況に起因するから、『気の持ちよう』だろう。

が、シャブや覚醒剤は違う。
覚醒!という字のとおり、疲れて眠ることなく過ごせる薬品である。
麻雀など、勝負事を徹夜でやったり、ハードな仕事が続くときには効果大だという。

それと、セックスである。
何度交わっても、幾度となくアクメに達しても、飽くことなく続けられるから嵌まるらしい。
尤も、経験がないから吾には説明できないが。

それに似たのが、スポーツで違法に用いられる薬品なのだろう。
筋肉隆々の腕をつくる『筋肉増強剤』などというのもあるらしい。
幾ら戦っても、疲労感を覚えないのは『覚醒剤』と同様だろう。

此の世に生を受け、人より練磨を重ね、競技の場で頂点に立つ。
同じ条件なら、DNAを別とすれば、酷苦に耐えた者が勝利するだろう。
が、薬物の力を借りれば、能力に倍する結果をもたらす。

昨日の、女子レスリングにおけるロシア選手の姿。
どの選手も、立ち上がれないほどの疲労感を滲ませていた。
稽古量で鍛えている日本選手との違いが、余りにも歴然としているではないか。

それでも、国威を賭けているだけに、メダルの量産は秀でている。
でも、過去の競技成績からすれば、格段の落ち込みである。
メダルの半分は、薬物が獲得したのだろうが、薬物開発能力は相当なものと讃えたい。

が、IОC委員で、ロシア寄りの者がいる。
ならば、『五輪精神』などと大法螺を吹かないで貰いたい。
所詮は、カネにあかした、カネまみれの『世界大会』なんですよ!と言えばいい。

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